今週の山頭火句

今週の山頭火句 二の丸三の丸さくらもみづりはじめて  山頭火

2016年8月23日火曜日

「第6回一草庵・夏の子どもまつり俳句賞」の紹介です。


『第6回一草庵・夏の子どもまつり俳句賞』
                                      
                    
小西昭夫・選
【特選】5時間目空のすいとう汗ぬぐう
                    清水小6年   一色美尋
暑いですね。夏休み前の授業も暑さとの戦い。熱中症にかかると大変なので、
「すいとう」は必需品ですね。それでも、暑い日や体育の後などはゴクゴク飲んで
しまいます。そんな日は、5時間目にはもう「すいとう」が空になってしまいます。
汗をぬぐいながらの授業ですね。がんばれ。
 
【入選】プールに写るまよいのない空私の心    
                    姫山小6年   森 藍加

楽しみなプールの時間です。空は雲ひとつない青空なのでしょう。
プールにはその青空がくっきりと写っています。その青空をまよいのない空だと
感じました。私の心と同じです。
「まよいのない空」、「私の心」のたたみかけるリズムがいいですね。

【入選】日焼けしてみんなだれだかわからない   
                    湯築小6年   富永美紅

 おとなは日焼けを気にして、特に女性はいろいろな対策をしますが、
元気な子供にはそんなの関係ない。みんな誰だかわからなくなるくらい
真っ黒になっています。それが子どもの勲章ですね。

【佳作】あめんぼに教えてもらうおよぎ方 
                    姫山小3年    松浦美月

美月ちゃんはおよぎが得意なのでしょうか。それとも、あまり得意じゃない
のでしょうか。どちらにしても、「あめんぼ」は軽やかにおよいでいます。
それをいっしょうけんめい観察しているのですね。きっとおよぎがじょうず
になったことでしょう。

【佳作】 ゆかた着て道後の町へ出かけてく      
                     湯築小6年  佐々木珠吏

道後の町のお祭りでしょうか。ゆかたを着て出かけて行きます。いつもと違って
ゆかたを着ているので特別な感じです。きっと、おこづかいをしっかり握りしめ
ていることでしょう。


白石司子・選

特選】日やけしていろんな人にほめられる    
                   湯築小3年  上村空楽
 
 勉強や、スポーツなどで頑張って「ほめられる」のは当たり前なんだけ
ど、「日やけ」してもほめられるんだ!それも家族だけでなく、「いろ
んな人に」!真っ黒に日やけした、ちょっぴりてれくさそうな君の姿が
一句全体から想像され、思わずほほえんでしまう。

【入選】つめたいねありもおどろくかきごおり 
                    清水小2年 若松桃花

もしかしたら、「かきごおり」を地面かどこかにこぼしてしまったのか
しれないが、「つめたいね」と「おどろく」のフレーズが、ありさん
と一緒にかきごおりを食べているような君のやさしさを感じる。
                        
【入選】まどの外すっと風ふくあげはちょう 
                    姫山小3年 永井花菜

 あげはちょうを本当に見たのかもしれないが、まどの外をすっとふく風に、
 あげはちょうの気配を感じたとも鑑賞できる句で、「すっと」のオノマトペ
 が効果的!この感性、大切にして!
                               
【佳作】とうもろこし緑の服ぬぎマッチョマン  
                    湯築小4年 白川真圭
 
 とうもろこしの皮を剥くことを、「とうもろこし緑の服ぬぎ」としたのもす
 ごいが、そこからムキムキの「マッチョマン」を登場させたのがこの句の発見!
 拍手!こういった捉え方は大人になるにしたがってできなくなってしまう。                       
【佳作】風がふく森林の中木がしゃべる     
                     清水小6年 石山葉琉
  
この句も「風」が効果的。風が自然に変化を起こさせ、しゃべるはずない
「森林の木」をしゃべらせたのだ。心地よい風に包まれ、自然と交感して
いる君が想像される。


本郷和子・選

【特選】プチトマト真っ赤な幸せもう一つ 
                     湯築小4年  炭谷 優

プチトマトが真っ赤にうれている。それを幸せという作者はとても元気で明るい
子供でしょう。一つ食べて又、もう一つ食べたのか、赤いプチトマトは本当に幸
せのかたまりのように思えます。

【入選】土の中やっとでてきてセミになる    
                     清水小4年   中嶋優聖
 
セミは何年もの間土の中にいて、幼虫が木にはい上がりカラを脱いでセミになり
一週間のいのちなのです。「やっとでてきて」と言う言葉にセミに対するやさし
さを感じます。 
 
【入選】梅雨空に徳島にいる父思う         
                     姫山小4年   野口咲歩

 仕事で単身赴任しているお父さんのことでしょうか。すっきりしない梅雨の空
 を見てお父さんどうしてるかな、元気かな、と少し心配な気持ちがでています。

【佳作】さあ泳ごうプールにうつるぼくの顔   
                      姫山小6年   垂水 凛

 たしかに泳ぐ前プールをのぞき見ると、自分の顔がうつっていたというのです。
 その発見がおもしろく「さあ泳ごう」とはり切った気持ちがすばらしい。

【佳作】せせらぎの音に混じりて蛍飛ぶ      
                                        湯築小6年 荒木亮祐

 蛍はきれいな水辺から生まれます。せせらぎの音が聞こえそう、
  そして蛍の飛ぶ様子もこの句から見えてきそうです。
                               
熊野伸二・選
  
【特選】じいちゃんの笑顔とどいた夏野菜  
                     湯築小6年 寒川日花里

おじいちゃんから、自分で育てたらしい夏野菜が孫の家に届いた。
「子や孫に美味しい野菜を食べさせたい」と、汗を流して栽培してくれたに違いない。   孫娘は、その野菜に、いつもの優しいおじいちゃんの笑顔が添えられているように感
じている。

【入選】坂道を梅雨といっしょに下校する  
                                    姫山小4年 髙橋快秀

作者の通う小学校は、小高い場所にあって見晴らしがよい。授業が終わって
「さあ帰ろう」と思ったら外は雨。梅雨季には仕方がない。
降り続く雨の流れる坂道を、梅雨と一緒に下校するのです。

【入選】土の中デビューをまってるかぶと虫     
                                       湯築小2年 脇本 心

カブトムシの幼虫は腐葉土の中で成長し、立派な鎧兜を付けた成虫になってから
姿を現しますね。土の中にいる間は、いわばデビュー前というわけです。
一人前になるためには、じっと我慢する時期が必要なのかな。

【佳作】水色の溶け落ちていくかき氷
                               清水小6年  松岡 玄

暑い外出先から帰って、冷たい水を一杯飲むと、救われますね。
氷がどう溶けるかなど気にもしませんが、コップに入れたかき氷を観察すれば、
きっと水色に溶け落ちていくでしょう。静かで、哲学的雰囲気を感じさせてくれます。

【佳作】かさとじてびしょぬれ楽し夏の雨      
                                       湯築小2年 田中祐樹


春の小ぬか雨が降るころなら「春雨じゃ、濡れて行こう」というかもしれないが、
夏の激しい雨ではちょっとネ。しかし、元気者の2年生は、傘を閉じてびしょぬ
れを楽しむ。すごいね。でも風邪をひかないでね。