今週の山頭火句

今週の山頭火句 すわれば風がある秋の雑草  山頭火

2014年8月27日水曜日

寄り道遍路「一草庵」

今年は、四国霊場開創1200年ということで、いろいろなイベントが行われています。

朝日新聞(長谷川さん)が、「四国発 寄り道遍路」を紹介している。

濁り澄んで 山頭火の最後の地として、一草庵の取材に来てくれた。


徳島は、発心の道場。

高知は、修行の道場。

愛媛は、菩提の道場。

香川は、涅槃の道場。


山頭火さんは、お母さんの位牌を抱いて、四国遍路を2度している。

人生即遍路、歩々到着。

何かを願い、何かも求めて遍路の道を歩く、一歩一歩はそのまま到着でもあり、
身心脱落である。

”濁った水は澄み、また濁る。その繰り返しは、山頭火だけでなく私たちの人生のようだ。”
と紹介し、その川の流れを見ながら、太山寺へ向われたようです。


最近、お遍路さんは、一草庵に立ち寄って、安心安全の祈願をしていく。

一草庵は、別格霊場というよりか、やはり現代風・休憩の茶堂のように思えた。

是非、お立ち寄りください。


朝日新聞 2014.8.24




2014年8月20日水曜日

「美の壺 お遍路さん」で山頭火さん登場、人生即遍路。

NHKBSプレミアム「美の壺-お遍路さん」で、山頭火さんが紹介されます。

8月22日(金)午後7:30~ 再放送 8月26日(火)午前11:00~

歩き遍路しか、味わえない光景が見えるそうです。

山頭火のファンの皆さん、是非ご覧ください。




こんな紹介文も、載っていました。

四国遍路を代表する俳人・種田山頭火の句と人生を遍路道に重ね合わせながら

四国八十八カ所・遍路の美しき世界を探訪する。




 「山頭火と四国遍路」の著者、写真家・横山良一さんが、一草庵を訪れました。

 うどん供へて、母よ、わたくしもいただきまする  山頭火

一草庵の仏壇に供えられた「おうどん」を撮影されていたようです。

その一草庵でのスナップを紹介しておきます。






2014年8月18日月曜日

『第4回一草庵夏の子どもまつり・俳句賞』の発表。

8月10日(日)開催予定の「一草庵夏の子どもまつり」台風のため開催できませんでしたが、
19日(火)に開催します。

当日に、事前に募集した夏の子どもまつりの投句俳句より、優秀句を表彰します。
いい俳句が選ばれました。




 『第4回一草庵夏の子どもまつり俳句賞』

小西昭夫選


【特選】にじますをはじめてつったなつのやま  湯築小1年   吉田賢人

  (評)にじますをはじめてつった。ひょっとしたら、ようしょくのにじますかもしれないが、
  はじめてつったかんげきにそんなことはかんけいない。
  ふつうだと「なつのかわ」とか「なつのいけ」としてしまうのだが、「なつのやま」としたところ  がすばらしい。にじますのすんでいるやまのきれいなみずやくうきがみえてくる。

【入選】夏の海夕日しずんでまたあした      湯築小3年  杉山愛佳

  (評)一日海で楽しく遊んだのだろう。日がしずんだので家路につくが明日もまた遊ぶつ
  もり。「またあした」と「夏の海」や「夕日」にあいさつをする。
  童心が輝いている。

【入選】かけ算をおぼえたあとのかき氷     姫山小4年   麻生立樹

  (評)かけ算の九九をおぼえたのだろう。ごほうびは「かき氷」。
  目標をたっせいした後のかき氷、さぞやおいしかったことだろう。

【入選】朝顔ものどがかわいて下向いた    清水小1年   津野仁之介

  (評)朝顔の花がしおれたのをにんげんのように「のどがかわいて下向いた」
  と感じたところがいかにもユニーク。大人には出てこない発想だ。


【佳作】 かきごおりなにをかけるかまよっちゃう  湯築小5年   天野美咲

   (評)レモン、メロン、イチゴ、ミゾレなどなど。どんなシロップをかけるかは「かき氷」を    食べる大きな楽しみ。どれも食べたいので「まよっちゃう」のだ。

【佳作】かきごおりつめたさいっぱいいろいっぱい 姫山小1年金谷奈桜

   (評)あか、みどり、きいろ、しろなど「かき氷」にはいろんないろがある。
   あたまがキーンとするような「つめたさ」がいっぱいで「いろ」も「いっぱい」。
   「いっぱい」のリフレインがとてもいい。

【佳作】カブトムシえさやるぼくがお母さん     清水小3年   二神天珂

   (評)ぼくにしょくじを作ってくれるのはお母さん。かぶとむしにえさをやるのはぼく。
   だから、ぼくは「カブトムシ」の「お母さん」。子供らしい三段論法がおかしい。



白石司子選



【特選】宿題をすると暑さがましてくる       姫山小5年  金谷由菜


   (評)せっかくの夏休みだから、宿題なんかなければいいのに、とかなりいい加減な
   私はいつも思っていたが、この作者は真剣勝負しているからこそ「暑さがましてくる」
   のである。「ます暑さかな」などではなく、「暑さがましてくる」の口語の言い回しが、
   だんだんと増してくる暑さを思わせ、宿題に没頭している作者を想像させる。


【入選】じいちゃんとそろばんはじく南風     姫山小3年  葛西真生


  (評)「じいちゃんとそろばんはじく」音が、夏の到来を思わせる「南風」に乗って聞こえて   きそうな句だ。この句の手柄は、「春風」や「薫風」ではなく、「南風」を取り合わせた
  ところ。「春風」なら、あたたかく明るいだけで終わってしまうし、「薫風」だと爽やかなだけ  に終わってしまう。気温・湿度が高く蒸し暑い夏の季節風「南風」としたことで、じいちゃん  とのさまざまな場面が想像され、それがかえって微笑ましく感じられる。


【入選】クーラーは父の一声使用中       湯築小6年 橋本絢人


  (評)暑くても、省エネの時代なので、朝からクーラーなんてご法度。我慢、我慢。が、
   何処からか、鶴の一声、いや、父の一声。かくして、使用中となったのである。
   「父の一声」がなんとも滑稽。


【入選】川の字でねると始まるお話会     清水小2年  木下陽渡


  (評)家族、或いはお友だちと久しぶりに川の字に寝たんだね。そして、いよいよ始まる
  お話し会。そのお話しは、昔ばなし、いや、お化けの話?いろいろと想像が広がって楽し  くなる句だ。

【佳作】 梅雨ながくあじさい青くかたつむり   姫山小1年  木下絵梨

  (評)「梅雨」「あじさい」「かたつむり」と三つも季語があるけど、自由な句作りをした
  山頭火さんならきっと選んでくれるよね! じめじめとした、いやな長い梅雨だけど、
  その中に咲くあじさいだからこそ、いちばん美しいし、かたつむりにも雨がいちばん
  似合って、いきいきしているよね!「梅雨」という時節を、自分の目でしっかりと見た
  からこそ出来た句だと思う。

【佳作】ぴあのちょっとひけるよさくらんぼ    湯築小1年 西本結

 (評)この句は、「さくらんぼ」と取り合わせたことで、大成功!「ちょっとひけるよ」
 のひかえめなところが、ちょっぴりはずかしそうな「さくらんぼ」の赤とも合っていて可愛い!


【佳作】かわとたねさびしくのこるマスカット  清水小1年 栗田紗梨菜

 (評)薄緑色で、香りもいい「マスカット」。食べている最中は夢中だけど、食べ終えた
  あとの「かわとたね」を見た作者は、ふと「さびしくのこる」と把握したんだね
 ふつうなら「むざん」とか「きたない」としか感じないのだけど、「さびしく」としたところが、
 作者の感性。



本郷和子選



【特選】風鈴で風の音が聞こえるよ      湯築小5年   吉田星哉
  
  (評)風が吹くと涼し気な風鈴の音がする。それを「風の音」と表現したことが素晴 しい。
  いろんな種類の風鈴によって音もそれぞれちがっているから、耳をすますと風の音もよく  聞こえるのだろう。

【入選】かぶと虫土のふとんをかぶっている   湯築小6年  紫垣汰公

 (評)かぶと虫の俳句は木に登っていたり、飛んでいる句が多いが、
 幼虫の間は地中や、堆肥の中にいる。土の中にいるかぶと虫に注目
 したのは珍しい。「土のふとん」がとてもおもしい。

【入選】金魚すくいボクにすくわれおどっている 姫山小5年  久保忠哉

 (評)金魚の側になって俳句にしたところがおもしい。作者の網にすくわれて、
  驚いてピクピク跳ねたのだろう。それを踊っているとしたことは発見だ。


【入選】目の前をツバメがとんだ一ちょく線   清水小3年 山岡登羽

 (評)つばめの飛び方はいろいろで、くるっと回って反転したり地面スレスレ
 に飛んだり自由自在だ。この句は、目の前を一直線にと表現しその瞬間を
 とらえている。

【佳作】キャンプ場夜空にひろがるむげんの星  姫山小4年  岩永 潤

 (評)この句を読むとキャンブ場の夜空が見えてくる。無限の星なので、
 夜空一面の星が、きらきらと美しく輝き心うばわれたことがよくわかる。  

【佳作】セミたちがおいでおいでとだいがっしょう 清水小3年 大塚萌々

  (評)セミの大合唱の様子を、俳句では蝉しぐれとも言う。おいでおいでとセミたちが
  呼んでいると思ったのだろう。セミ取りに飛んでいきたい気持ちがよく出ている。

【佳作】だいすきなぷーるのじかんぼくさかな  湯築小1年  大内陽聖

  (評)プールの時間で、元気よく一生けんめい楽しく泳いでいるのだろう。
  「ぼくさかな」と言い切ったのには感心、感心。魚みたいに泳いでいる君 の姿が
  見えてくる。



熊野伸二選

【特選】桂浜ざぶんと大波おどろいた   清水小1年 大堀新平  
                
 (評)桂浜は、太平洋に臨む景色の優れた高知県の観光名所の浜辺。
 静かな瀬戸内海を見慣れた松山っ子には、太平洋の波は大きくて驚くに違いない。
 「ざぶん」の表現が、驚きを表している。

【入選】せんぷうきいやなきもちもふきとばす  湯築小4年  横内結音

(評)嫌なことがあった上に、このごろの暑さではふゆかいな気持ちにもなろうというもの。
 しかし、せんぷうきにあたると涼しくなるのといっしょに、嫌な気持ちも吹き飛ばしてくれた。

【入選】火の花が夏の夜空にさいている       姫山小5年  二神那奈

(評)花火を「火の花」といい、夜空に「さいている」とつなぐ巧みさ。
火の花は、ほんのいっしゅんパッとさいてパッとちる。だからこそ、いんしょう深い。

【入選】ベランダにホタルが来たよこんばんは  清水小3年 徳永渉

(評)作者の家は郊外にあるのだろう。ベランダへホタルがきたのを、
驚きと喜びをもって迎えている。
「こんばんは」と歓迎の言葉をかけ、家族でホタルの光を追っている様子が目に浮かぶ。

【佳作】ほたるさんみじかいいのちかわいそう  姫山小1年  大澤志織

(評)ホタルの命が短いことを、誰かに教えてもらったのでしょう。
きれいな火を灯すホタルの短い命を、かわいそうと思う気持ちがよく伝わる句。


【佳作】三日月がかくれんぼする夕焼け雲   湯築小5年  加藤彰悟

(評)夕焼雲の動きにつれて、三日月が、雲から出たり入ったりするのを見たようだ。
まるで「かくれんぼ」をしているようだと詠んだのが良かった。

【佳作】雨あがりはっぱのうらからかたつむり  清水小2年 松原愛

 (評)雨が降った後、アジサイの葉っぱでだろうか。
  カタツムリがはっているのを見つけた。




『第4回一草庵夏の子どもまつり・家族俳句絆賞』の発表。

『第4回一草庵夏の子ども・家族俳句絆賞』を発表します。

 清水小学校、姫山小学校、湯築小学校の児童が、出前山頭火俳句ポストに投句してくれました。
投句数589句の中より、俳句選者に入賞句を選んでいただきました。

今回は、『家族俳句絆賞』を新設しました。

親子のふれあい、家族のふれあいのチャンスを俳句でやってきようと、
「家族そろって俳句づくり」をしましょうと、家族セットで投句していただきました。
その『家族俳句絆賞』を発表します。

8月19日(火)の「一草庵・夏の子どもまつり」の会場で表彰。


      一草庵夏の子どもまつり家族俳句絆賞』

 〈姫山小学校〉 小西昭夫選 

わたしより重いぞスイカおすそわけ 葛西裕子(5年)
大の字で蒲団けちらす夏来る   葛西由多香(母)

(評)いくら大きなスイカでも裕子ちゃんより重いということはないだろう。「私より重い」というのは誇張表現だが、そのあとの「おすそわけ」が人々の豊かなつながりを感じさせて気持ちがいい。
大の字で蒲団をけちらして寝ているのは裕子ちゃんだろうか。それをやさしく見守るお母さん。素敵な家族である。

 〈湯築小学校〉 白石司子選

きゅうり好きかたつむりには負けないぞ 野本彩日(5歳)
 花火する子らの笑顔が酒のあて      野本幸司(父)

(評)「きゅうり好き」を「かたつむり」と競争するのも楽しそう!また、そんな感性豊かな子
どもたちが、花火をしている笑顔を見つつ、酒量もぐんと増しているお父さん。たった十七
音であるが、二度と戻ってこない「子育て」という時期の、こうした凝縮した思いを残すこと
ができるのも、俳句という形式の良さである。


〈粟井小学校〉 本郷和子選 

あめんぼの水上スキー金メダル  今岡孝太郎(3年)


円陣を出ることはなし水馬     今岡美喜子(祖母

(評)共にあめんぼうを俳句にしている。子はあめんぼうを水上スキーに
 たとえて金メダルほどの泳ぎぶりと思い。祖母は水馬の泳ぐ時の水輪を詠み、
 円陣の中にいつもいることをうまく表現してる。

 〈清水小学校〉 熊野伸二選 

水泳で向こう岸まではいタッチ  高田ひより(4年)

今日もまた応援席に母の声     高田亜紀(母)

(評)「向こう岸」は、25㍍先か、50㍍先かな?がんばって泳ぎ切って
「はいタッチ」する。誇らしい気持ちが表れている。そのお母さんでしょうか。
 娘の頑張りを応援するため、今日もかけつけ、声をからしている様子が見える
 ようです。親子の絆はばっちりです。

2014年8月14日木曜日

『第14回山頭火俳句ポスト賞』を発表します。


おめでとうございます。
(投句期間 263月1日~31日)
      
一草庵の「山頭火俳句ポスト」に投句された俳句は121句。
(内、県外句20句。
 東京・日野市・東村山市・千葉市・埼玉・京都・大坂・高槻市
・阪南市・広島市・徳島市・アメリカよりの投句もありました。)
                                  
   
表彰式は、8月19日(火・)に一草庵で行います。






 
  山頭火俳句ポスト賞               


 向日葵やアウシュビッツへ鉄路延ぶ  松山市 越智光子

(評)「向日葵」は盛夏に咲く明るく、生命力の象徴のような大輪の花。
一方「アウシュビッツ」は第二次世界大戦中、ナチス政権下のドイツが、150万人ものユダヤ人などをガス室へ送った強制収容所のあった占領下ポーランド南部の地名。向日葵畑の向こうに伸びる線路がアウシュビッツを目指しているとすれば、
それは「生」から「死」へのレール。一七文字にこれほど重い内容が盛られてる。(熊野)

 山頭火一浴一杯賞

友とかぐこの風のかおり   埼玉県朝霧市 渡辺直紀

 (評)さわやかな風のかおりを友と一緒にかぐ。友との充実した時間が見事に
 書きとめられている自由律の秀句だ。(小西)



 小西昭夫選

【特選】
 向日葵を咲かせて村の駐在所  松山市 浅海好美

 (評)向日葵を咲かせた村の駐在所。それだけで平和な村の生活が見えてくる。
  実に気持ちのいい句である。


【入選】
 新樹光生みたて卵てのひらに  松山市 中本静枝


(評)若葉が芽吹いてみずみずしい新緑の樹木の光り。
 てのひらには生みたて卵。みずみずしい命の協奏曲である。


白石司子選

【特選】
 噴水の憤懣宙に及びゐし    松山市 西野周次

()夏の盛りには涼しさを誘う噴水であるが、「憤懣」とあることから、
世相を観じた観相の句と捉えていいだろうか。新聞の紙面などを賑わして
いる様々な出来事。それらに対する作者の、いや、われわれ庶民の怒りが
「宙に及びゐし」なのである。「人類の」などではなく、「噴水の」とし
たことが、一句を詩へと昇華させている。
       

【入選】
 どこを分けても白髪       千葉県富里市 小島夏嵐


()「まつすぐな道でさみしい」のような、山頭火が得意とした二小節構造で、「分け入つても分け入つても青い山」のもじりとも考えられる作品である。
少し遊びすぎのような感じがしないでもないが、一句全体からは、「をかしみ」
から、やがて「あはれ」の世界へと読者を誘う。


本郷和子選

【特選】
 落下傘海に落ちたら大海月             松山市 今岡美喜子


(評)ゆらゆらと海の中に揺れている海月は傘を開いて漂う。
  空を飛ぶ落下傘は傘を開いてやがて落下するからその名がある、海に落

ちたらそれが大海月になるという子供のような純粋無垢な発想は愉快だ。


【入選】
 阿波路より昼は遍路で夜は酒        徳島市 青木 治


(評)お遍路さんになって阿波路から伊予路まで来たのか、一草庵へ立ち寄り
山頭火を思い今夜はどこで一杯やろうかと、平成の山頭火さんいなりきっ
ているのかも。生きることの多難な世にあって、この句の生き方に共鳴する人
も多いだろう。

熊野伸二選

【特選】
 いらえなき人に抱かれて夏の夢    松山市 越智 光子 

(評)「応えなき」は「返事がない」の意。返事のない人=つまり亡くなった人
 と解釈できる。夏の短夜に、最愛の人に抱かれた夢をみたか、あるいは夢想し
 たか。まどろみの夢の中で、最愛の人に抱かれた幸せと切なさがある句。


【入選】
 水脈長き夏至の夕べの貨物船    東温市 井門 敬之


(評)「夏至」は、年間でもっとも昼が長く、夜が短い。その夕べ、小高い場所
 から波静かな瀬戸内海を眺めると、一隻の貨物船が長々と航跡を曳いて進んで
 いる。穏やかな瀬戸の景が鮮やかに詠まれた。



俳句ポスト児童賞


 山登りゆうれいだけと遊んだよ    松山市 松田彩10歳)

(評)本当はこわいはずのゆうれい。でも、山登りしたことで、山の空気と 
 同じように心の中も澄んできて、ゆうれいと友達になれたんだね。
 「ゆうれいと」ではなく、「ゆうれいだけと」としたことで、いつもとは
 違う世界を感じている作者がうかがえるし、「遊んだよ」の口語表現が一
 句を明るいものにしている。(白石)