今週の山頭火句

今週の山頭火句 すわれば風がある秋の雑草  山頭火

2014年4月27日日曜日

「第9回俳句一草庵」 公開句会ライブにお越しください!

皆さん、29日は、一草庵にきませんか。
一草庵で公開の句会ライブを行います。
あなたの選句で、俳句賞がきまります。

      俳句一草庵大賞
      一浴一杯賞
      柿しぐれ賞
      松山市文化協会賞
       
 参加者には、どなたも選句権が与えられます
 どんな俳句が選ばれるか、楽しみですね。
 短期間でしたが、全国、いや外国からの投句がありました。
 一次選考に残った句は78句です。
 その中より、参加者と選者の挙手とディベートで優秀句を
 決定します。
  
   ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

「春の俳句一草庵」を、4月29日(祝・火)に開催します。
一草庵での公開句会ライブです。

山頭火の俳句にこだわらなくても結構です。
五・七・五であってもなくても
季語があってもなくても OK。
自由な心で、自然のリズム感あふれる俳句を、
あなたも作ってみませんか。


   俳句を募集中です! 投句締切 4月15日(火)



【日時】 平成26年4月29日(祝・火)13:00~
【会場】 一草庵(松山市御幸1丁目435番地1

「村上護記念賞」を新設しました。


今回、山頭火顕彰に寄与された故・村上護先生を記念して、「一草庵・村上護記念賞」を新設しました。選者は、村上先生といつも、ご一緒に俳句を作られていた水内慶太先生にお願いしました。


 《 募集要項 》
  ☆ 有季、定型・自由律のジャンルは問いません。
  ☆ ハガキ、FAXに 一人2句まで。<未発表作品を>
  ☆ 住所、氏名、年齢、連絡先電話の記入を。 <小中高校生は、学年を記入>
  ☆ 投句料は、無料です。
  ☆ 入選句は新聞に掲載、記念品あり
  ☆ 投句締切                                      4月15日(火)まで。
 
     送付先 〒799-2651

          愛媛県松山市堀江町甲1615ー3
           NPO法人まつやま山頭火倶楽部

     お問合せ
          Tel 090-6882-0004
          Fax 089-978-5959

  「俳句甲子園」に参加準備中の方々へ、予行演習として、

  挑戦をしてはいかがでしょうか。


  ※ 台湾の義守大学、松本第一高校、伯方高校、弓削高校、松山東高校、
    松山西中等教育学校、水沢高校、飛騨神岡高校、
    所沢高校、済美平成中等教育学校
    新潟県、長野県、東京都、愛知県、千葉県、埼玉県、岡山県、兵庫県
    福岡県の皆さま、
    オーストラリアからも投句がありました。サンキュー。

2014年4月21日月曜日

『第13回山頭火俳句ポスト賞』の発表です。

 『第13回山頭火俳句ポスト賞』を発表します。

おめでとうございます。
(投句期間 25年11月1日~26年2月28日)       
                                        
一草庵の「山頭火俳句ポスト」に投句された俳句は121句。
(内、県外句の数17句、英語俳句2句)
東京、川崎、神奈川、横浜、京都、大坂、山口防府、フィリッピンなどの
全国各地からの投句の中より、各選者の先生に優秀句を選んでいただきました。

表彰式は、4月29日(火・祝)に一草庵で行います。

 

             
  山頭火俳句ポスト賞               


 飛行機雲捕へし寒の潦   松山市 西野周次

(評)潦(にわたずみ)は、水たまりのこと。そこへ空に描く飛行機雲の白い一本の線が映ったのである。季節は寒であるから、冬の空の空気も澄んで、飛行機雲の白い線が、水たまりにくっきりと見えたのであろう。それを「捕へし」と詠み、寒の空、寒の水たまりの冷気と鋭さがうまく表現されている。(本郷評)


 山頭火一浴一杯賞

The warmth  embrance  of  red  kimono
makes  my  winter  glow and grow   ボリヴェール・チャリーナ(フィリッピン)

     (意味:赤い着物に包まれて冬暖かし)

(評)国際交流で訪れた外国の女性が、着物に袖を通して、その暖かさに安堵感と
満足感を味わっているのが詠まれている。
「赤い着物」の表現を見ると、彼女は和服が持つ絵柄や意匠性などよりも、「赤」の色が印象的だったのだろう。着物にも、日本文化の歴史や伝統の集積があることを理解してほしいものだ。(熊野評)


 小西昭夫選

【特選】
なの花に元気をもらって山のぼる  松山市 小濱宗太朗(8歳)

 (評)菜の花が咲いている。その菜の花に元気をもらって登る山なので、
 高い山ではないだろう。それでも、山を登ってゆく弾み心が伝わってきて気持ちがいい。


【入選】
冬至湯に隣りいれずみ男なり      神奈川県 高力英夫

 (評)日本の温泉や銭湯の多くは「入れ墨お断り」になっている。
 だから、隣の人に入れ墨があればちょっと引くかも。
 でも「いれずみ男」といわれると「ねずみ男」みたいでおかしい。

白石司子選

【特選】
The sweetness of persimmon is in the heart of Santokasan                     ボリヴェール・チャリーナ(フィリッピン)

          (意味:柿の甘さが山頭火さんの心)

(評)「柿」の句はこれまでにたくさんみてきたが、「柿」の「sweetness」
つまり、「甘さ・美しさ・愛らしさ・楽しさ」が、山頭火の「心」の中にある、
つまり「心」だと断定したのが斬新。子規も波郷も柿が大好きであったが、
これからは柿イコール山頭火の心と思ってしまいそうだ。
また、山頭火ではなく、「Santokasan」としたことで、山頭火に対する、
憧れ、また、尊敬の念みたいなものも伝わってくる。

【入選】
なの花に元気をもらって山のぼる  松山市小濱宗太朗(8歳)

(評)一句一章で単純明快。そして、黄色い「なの花」の取り合わせが効果的で、
作者だけではなく、一句を元気印、つまり印象明瞭にしている。
なの花に元気をもらった作者は、山のぼりの達成感をきっと味わったことだと思う。
大人になると技巧的になりがちだが、俳句だからとあまり難しく考えないで、
まず、言いたいことを素直にそのまま詠むことが大切。
そして、あとから五・七・五に凝縮させればいい。

本郷和子選

【特選】
山彦に山彦応え春になる          松山市 村上邦子

(評)「ヤッホー」と呼べば「ヤッホー」と応える山彦。だれでもよく経験したものである。
山峡や、谷間に向って大声を出せば、谺(こだま)となって返って来る。
季節は春になるところ。この句を声出して読むと本当に春が来た感じがする。
明快にスッキリと一句にしたところに共感。

【入選】
焼失の寺の地を這ふ仏の座       東温市 井門敬之

(評)昨年焼失した道後の宝厳寺のことであろう。焼けた跡地に春が近くなった頃、
仏の座の草を見つけ、作者は何を思ったのだろう。「仏の座」は春の七草の一つで、
地を這うように丈が短い。「仏」という語を、入れたことで少し救われた気がする。

熊野伸二選

【特選】
朝もやに軋む櫓の音蜆舟         松山市 東矢敏子

(評)払暁、一面に立ち込めている靄(もや)の中から「ギィー、ギィ―」と櫓の音が聞こえてくる。「あれは、シジミ漁に漕ぎ出す舟」と納得する。靄が夜明け直後の静謐を包み込む一方、櫓の音が、遠慮がちに一日の始まりを告げているようにも見える。墨絵のような朝の景が見える佳句詠まれた場所は、船でシジミ漁する島根県の宍道湖あたりか。

【入選】
ちぎれ雲一つ遊ばせ山眠る      松山市 岩井悦子

(評)下五の「山眠る」は「冬山惨淡として眠るが如く」(郭熙の臥遊録)に拠る冬の季語。自然が活動をストップして眠った状態に見える。その山々の上をちぎれ雲が流れているのを「遊ばせ」と詠んだ。静と動の対比の妙を感じさせるスケールの大きな句。その山々も、
いまや「春山淡冶にして笑うが如く」に活動を活発化している。


俳句ポスト児童賞


みゆきじ山松山じょうとせいくらべ  松山市小濱日南子(9歳)

(評)御幸寺山の方が松山城より、高いのであるが、両方の山を見比べた
とき、どちらが高いのかなと考えたのでしょう。せいくらべと思ったところがおもしろい。
(本郷、熊野)





2014年4月4日金曜日

自由律の女流俳人 夏目雅子さんのこと。        (4月12日、BS-JAPANで放映)

 ぬぐつてもぬぐつても汗みどろ

 この句は、山頭火の句ではありません。
 さて、誰の句でしょうか。
浅井慎平さんの句
 作者は「海童」、夏目雅子さんの俳句です。


 高校時代から、俳句を作っていたそうです。
 写真家・浅井慎平さんが主宰する「東京俳句倶楽部」
 に所属していました。
 夏目雅子は、山頭火さんの句が好きだったそうです。
 掲句は、山頭火の句
 「分け入つても分け入つても青い山」を連想しますね。


 夏目雅子さんは、1985年9月11日病に倒れます。
 27歳。

 夏目雅子、没後29年の真実を探る番組が、
 4月12日(土)BS-JAPANで放映されます。
 <21:00~22:549> 
昭和の微笑 夏目雅子29年目の真実」
 
 俳句の紹介にあわせて、山頭火の紹介もありそうです。
 ご期待ください。


<夏目雅子コト「海童」の句の紹介>


阿婆擦(あばず)れた裸娘(らっこ)の肌に浮雲の影

油照り汗もなく立つ忠犬ハチコウ


梅酒たいらげ梅をかじつて舌つづみ

油照り汗もなく立つ忠犬ハチコウ

時雨てよ足元が歪むほどに

あの人を鳥引く群れが連れて行く

寒空に赤い火は有り難い

水中花何想う水なのか

風鈴よ自分で揺れて踊つてみたまえ

湯文字乱れし冷奴の白

寄せ鍋や湯気かき集め一人じめ

屋台まで賛美歌きこゆ聖夜かな

雪の芽をつけて春待つ梅の里

結婚は夢の続きやひな祭り

間断の音なき空に星花火



「鬼龍院花子の生涯」「時代屋の女房」「魚影の群れ」「瀬戸内少年野球団」
 の映画が見たくなった。
 一番好きな映画は、相米慎二監督の魚影の群れ」です。

の句

※ 福山雅治さんのダンロップのCM、人気があるようです。

  山頭火の句を福山さんが読むのです。
  ダンロップ・タイタの進化を読みあげているようだ。

  ほととぎすあすはあの山こえて行こう 山頭火

 昭和8年6月20日の句です。
 山口県美祢市伊佐町で詠んでいます。