今週の山頭火句

今週の山頭火句 旅のかきおき書きかへておく  山頭火

2013年4月25日木曜日

「第8回俳句一草庵<高校生・中学生の部>」の一次選考結果!

<高校生・中学生の部>の一次選考を発表しておきます。
あなたの俳句が選ばれていますよ。
さてさて、どの俳句が公開の場で優秀句として選ばれるのでしょうか。
4月28日の「俳句一草庵」が楽しみです。

<高校生・中学生の部>

  鳥帰る過ぎゆくものの重さかな
  城壁の影絵舞台や里桜
  菜の花に暴かれてをる鬼のあり
  花冷や診察室は立方体
  桜舞う中をさまよい君探す
  雪形の馬の姿や飛騨の山
  ぎこちないスーツ姿や風光る
  吽像の手の平開くごと桜
  人形の顔の濃くなり朧月
  蕗のとう十二単衣のお姫様

                        亀鳴くや僕の中には雨が降る
                      春だから大きな挨拶してみたり
                      春風や僕の世界をかけぬける
                      緋目高の瓶掻き回し遊ぶ稚児
                      ただいまと網戸の向こう側に言う
                      春の土一歩一歩のスニーカー
                      春風に体包まれうたたねす
                      神様の口笛聞こゆ春の昼
                      雪焼けの仲間の顔はかりんとう
                      不器用で伝えられぬままやまざくら

  この心桜と同じピンク色
  春愁やネクタイ緩め途中下車
  水たまり走って飛んで夏が来る
  初夏や右左もう一度右
  戦国の遺伝子残し花は葉に
  春の雲胸一杯に吸い込んで
  春雨の地に香りたるゆううつよ
  春蚕なり明日にくるまる言葉なり
  チューリップ赤白黄の絵文字画く
  春風に吹かれてそよぐ体操服

                      凛として馬の雪形笠ケ岳
                      空缶の踞りをる春の川
                      ふきのとうちょっぴり大人の春の味
                      夕焼空どの信号も行き止まり
                      グランドにようやく見えた春の土
                      液晶に映る桜は八分咲き
                      星くずに君の欠片を探す日々
                      四月馬鹿だましだまされ幾星霜
                      墨汁を散らしたシャツに青葉風
                      アンカーの肘にも手にも春の土

  しゃぼん玉くしゃっと笑う笑顔かな
  惜春の靴跡残る芝生かな
  グランドに影の濃くなる卒業子
  春疾風少女の夢と駆け出した
      小さな雑草大きなおしゃべり