今週の山頭火句

今週の山頭火句 仔猫みんな貰はれていつた梅雨空  山頭火

2012年1月29日日曜日

水仙ひらく、一草庵での撮影風景!

水仙けさも一りんひらいた
水仙ひらこうとするしずけさにいる
いちりんのその水仙もしぼんだ
ここのあるじとなろう水仙さいた
つつましいちやぶ台で水仙ほのか
おちつくままに水仙のひらく
朝日のまぶしい花きるや水仙
けさひらいた水仙二りん
壺に水仙私の春は十分
陽がさせば水仙ほつかりひらき
こちら向いてひらいて白い花匂ふ
  山頭火の詠んだ水仙の句です。

水仙さいて、一草庵
一草庵に水仙の花が咲いていますよ。

今日、一草庵に「愛媛CATV」と「松山はいく」の方々が来て
2月11日(土・祝)夕刻「一草庵」で開催される、山頭火一浴一杯「ほろほろ句会」
紹介ビデオを撮影していました。2月5日から7日の間にテレビ放映されるそうです。
その撮影風景を紹介しておきます。皆様も、是非吟行句会にご参加ください。
<申込先 089-945-6445 松山はいく事務局>


 山頭火にとっては、道後の温泉につかり、"一浴一杯"するのが至福の楽しみでした。
そして、一草庵で句会、その句会は夕刻からおこなうのです。
今回の企画、その雰囲気がほのかに味わへそうです。

2012年1月27日金曜日

山頭火と「松山はいく」                     ”一浴一杯「ほろほろ句会」”のご案内!

山頭火 一浴一杯「ほろほろ句会」を開催することとなりました。
「松山はいく事務局」の企画です。


「松山はいく」とは、
俳句にゆかりの深い松山に「俳句」と「まち歩き」のハイクをかけて
名付けられた「まち歩き観光」メニューです。
 そのメニューの中に、まちを歩けば「山頭火」に会えるプラン
 ほろほろ酔うて木の葉ふる 
 山頭火 一浴一杯「ほろほろ句会」の誕生です。

 <日時> 平成24年2月11日(土) 16:30~19:00

 <コース>
      ①道後温泉本館スタート。(16:30)
      ②にきたつの路を歩いて、山頭火の酒「一欲一杯」を水口酒造で試飲。
道後・にきたつの路
      ③”道後へ出かける、
        例によって一欲一杯、うまいうまい”(山頭火日記より)
        その山頭火の帰り道を探索しながら、一草庵へ向かいます。
      ④山頭火が詠んだ句「濁れる水の流れつつすむ」の大川沿いを吟行。
      ⑤一草庵で御餅を食べながら、「ほろほろ句会」を始めます。
       こんな句を山頭火は詠んでいます。
       「秋の夜や犬からも貰つたり猫に与えたり」
       昭和15年10月2日 犬に餅をもらい、自分の食べ残りを猫に与えています。

 <料金> お一人様あたり 3000円(山頭火の酒「一浴一杯」1本含む)

 <申込方法> 電話089-945-6445
          松山はいく事務局 受付時間 10:00~17:00
          締め切り 2月8日

  松山道後に来られた方、食事前に「山頭火探索」いかがですか。
  初心者に俳句を指導してくれるそうです。
  夕ぐれどき、都会の雑踏から離れた静寂の一草庵で
  思い出の俳句ができそうですよ。一草庵で句会の楽しみを堪能してください。
  松山在住の方も、是非ご参加を。
一浴一杯。バックはモンサン・ミッシェル
           

2012年1月25日水曜日

「一草庵ガイド日誌」(2012.1.22)

ある日の「一草庵ガイド日誌」です。
大山澄太さんの資料をもって、廣田女史が一草庵を訪問してくれた。
文芸誌「アミーゴ」で活躍されている方だ。
「アミーゴ」は、昨年の「俳句一草庵」吟行句会で訪れた長建寺で訪墓した劇作家高橋丈雄さんが主宰した同人雑誌です。
廣田さんは、澄太さんを囲む会「涼風会」(月1回開催)に参加されていたそうで、澄太翁から頂いた書や手紙を沢山見せてくれた。
涼風会の第1回は、あの書家・米山の日尾八幡神社の社殿で昭和27年7月13日に開催され、梅雨明けの涼しい風を浴びての会だったので、「涼風会」と命名された。
涼風会で、澄太先生は、山頭火を偲んでよく「延命十句観音経」を写経・読誦されていたそうだ。
澄太書の「延命十句観音経」を寄贈していただいたので紹介しておきます。
かんぜお-ん          な-む-ぶつ
観世音               南無仏
よ- ぶつう-いん     よ-ぶつう-えん
与仏有因          与仏有縁
ぶっぽうそうえん   じょうらくが-じょう
仏法僧縁          常楽我浄
ちょうねんかんぜお-ん ぼ-ねんかんぜお-ん
朝念観世音        暮念観世音
ねんねんじゅうしんき- ねんねんふ-り-しん   
念念従心起        念念不離心 
                    http://www.youtube.com/watch?v=kJSyUVOVygQ


「観音経」は520文字、結び78字の長文なので、代用として「十句観音経」42文字が読まれているそうだ。
  
『十句観音経』の意味

観世音菩薩よ。み仏よ。帰依いたします。
私は仏とともにある因や、仏とともにある縁で生かされています。
仏法僧の縁によって、常に楽しくきよらかな悟りの境地を与えてください。
朝に観世音菩薩を念じ、夕に観世音菩薩を念じます。
その一念一念はたえず心の中にあり、心が観世音菩薩から離れる事はありません。

 とあるHPに紹介されていた。   
 勉強して、一草庵の山頭火居士に唱えてみたいものだ。
               
廣田さんの資料の中に、潮文社新書「草木塔」の扉にある山頭火の言葉のチラシが交じっていたので貸していただいた、紹介します。
 昭和5年9月14日の行乞日記「私はまた旅に出た、…」の次に私が好きな山頭火の言葉です。
(そんな思いもあり、「男の隠れ家2010.11)」の山頭火欄に、この言葉を載せていただいたことを思い出しました。)
この言葉は、其中日記 昭和11年3月31日にあり。

           ー(このみち)ー
 このみちをゆく-このみちをゆくよりほかない私である。
 それは苦しい、そして楽しい道である、はるかな、そしてたしかな、細い険しい道である。
 白道である、それは凄い道である、冷たい道ではない。
 私はうたふ、私をうたふ、自然をうたふ、人間をうたふ、
 俳句は悲鳴ではない、むろん怒号ではない、溜息でもない、欠伸であつてはならない、
 むしろ深呼吸である。
 詩はいきづき、しらべである、さけびであつてもうめきであつてはいけない、
 時として涙がでても汗がながれても、
 噛みしめて味ふ、こだわりなく遊ぶ。
 ゆたかに、のびやかに、すなほに。
 さびしいけれどもあたたかに。ー   山頭火
 
山頭火の話、俳句の話、碁の話、政治の話など、あっという間の一草庵でのひと時でした。

2012年1月21日土曜日

野福峠の山頭火句碑(愛媛県西予市)

年の初めの山頭火詣は、野福峠の句碑から始まりました。
 ちょうど薄日のさす穏やかな天気に恵まれた日、一度行ってみようと思いながら通り過ぎていた野福峠を訪れました。
 野福峠は、この地域では有名な桜の名所です。その桜のかなたの海の眺めは絶景だということです。野福峠へは、松山自動車道西予インターを降り国道56号線を南へ向います。西予市のはずれにある「法華津トンネル」の手前で「明浜」に向け右折、県道45号の「野福トンネル」を過ぎて木々の間に輝く宇和海を下に眺めながら1~2分、つづら折の道を下ります。


真新しい2車線道路が大きくカーブを描く所にめざす「野福公園」がありました。

 公園は道路わきにあり桜の頃には花見客がたくさん訪れるのでしょう。写真の左奥を横切っているのが県道45号線、真ん中に見えるのは旧道路です。句碑は写真の中心にある東屋の向こう側にありました。

「さくらさくらさくさくらちるさくら」
 句碑には両面に同じ句が彫られています。この句は「行乞記」昭和7年4月15日に掲載されています。同じ日記に「遍路さみしくさくらさいて」という句も並べられています。その他3月、4月の日記にはさくらの句がたくさんあります。「自嘲の旅」(村上護先生の「山頭火年譜」より拝借)にいる山頭火の心情と、明るい桜花との対比が華やかだけれど悲しい句だと勝手な解釈をしてしまいました。

2012年1月8日日曜日

一草庵「今月の山頭火句」(1月)

鉄鉢の中へも霰

昭和七年の句、熊本に落ちつこうとしたがが駄目で又もや漂泊の旅に出るのである。冬の厳しさの中での行乞。鉄鉢を打つ霰の音がこの短い句の中から痛いほどに感じられる。(ちとせ)

この句は、今から80年前の昭和7年1月8日に福岡県遠賀郡芦屋町で作られた。
最初は鉄鉢(てっぱつ)ってよく解らなく、普段目にすることのないものなので、余り鑑賞していなかったが、今では一番好きな句となった。
鉄鉢とは文字どおり「鉄の鉢」のことで、僧侶たちが托鉢の時に用いる容器である。
そしてこの<鉄鉢>は、仏道修行を象徴する、また山頭火そのものを象徴しているとも言える。
書・梅岡ちとせ

「草木塔」には、次のように紹介されている。

昭和六年、熊本に落ちつくべく努めたけれど、
どうしても落ちつけなかつた。またもや旅から
旅へ旅しつづけるばかりである。
         自嘲
 うしろすがたのしぐれてゆくか
 鉄鉢の中へも霰
 いつまで旅することの爪をきる

 鉄鉢の句は、昭和7年3月号の「層雲」に発表されるや、誌上で活発に論議される。
 批判的な論評も繰り返されるが、ついに山頭火はこの句を変えなかった。
 「…財布の底には二十銭あまりしかなかった。私は嫌でも行乞しなければならなかった。
 私は鉄鉢をかかえて、路傍の軒から軒へ立った。財法二施功徳無量檀波羅蜜具足円満
 その時、しょうぜんとして、それではいひ足らない、かつぜんとして、霰が落ちてきた。その霰は
 私の全身全心を打つて、いひかえれば、私の満心に霰を浴びたのであつた。
 笠が音を立てた。法衣も音を立てた。鉄鉢は、むろん、金属性の音を立てた。…」
一草庵、昭和16年3月21日建立(除幕10月12日)

 <自己流解釈を。>
冬の寒い日、托鉢してもどこの家も扉を開いてはくれない。
 一陣の孤独な霰が天から降ってくる。鉄鉢の中には白い米は一粒もない。笠に法衣にそして鉄鉢の中へも白い霰は音をたてて落ちる。「中へも」はそれだけではない、山頭火の心の中へもキーンという音を立てて響いたのであろう。山頭火は「無(む)にはなれるが、空(くう)はなかなかなれない」と思っていたが…。
 霰が鉄鉢を打った瞬間、「空」の状態を得た。霰をありがたいムチとしていただのだった。「空」とは?あの大空に浮かんだ雲のようなもの。雲は刻々とその姿を変える。そしていつの間にか消えてなくなってしまう。
世の中のものは無常なり、この世に存在するものは永遠不変なものはありえない。そのようなものにあれこれと思い患っても仕方がないと悟ったのかも。
鉄鉢の中に霰が落ちた、という目の前の刹那の風景から読み取る。鉄鉢の中へはお米だけでなく霰も降り込む、世の中とはそのようなものだと悟ったのであろうか、黒染めの法衣、鉄色の鉢に跳ね返る、白と黒の世界、その単純化された言葉に余韻が残る。

※布施の心の尊さを述べた偈文、「財法二施、功徳無量、檀波羅蜜、具足円満」(ざいほうにせ  くどくむりょう  だんばらみつ  ぐそくえんまん)。布施していただくお金や物は、財の布施であり、読経は法の布施これは共に布施である、その心がこの世の中に充満すればその利益は計ることのできない大きな功徳であるという意味。

山頭火句の英訳を紹介しておきます。 Teppatsu no naka e mo arare

Into my begging bowl,
  too ,
   hailstones.       八木亀太郎

この句を最初に英訳した日本人は、松山商科大学の学長をされた八木亀太郎先生だった。
アメリカ俳句の父ハロルド・ヘンダーソンに頼まれた、昭和43年のこと。

先生曰く、簡単に訳すると、その句は“私の鉄鉢の中へも 霰が降った”となるが、ヘンダーソン教授が指摘したように英語を話す読者には次のように翻訳したほうが理解されやすいと示唆している。

Striking(打つ)
  my begging bowl, too(私の鉄鉢にもまた)
     hailstones….(霰が)

八木先生のアメリカ人読者への英文を少し紹介しておきます。
 
A single glance shows that it is defective in form, lacking five syllables.
But it is so full of implication that it makes up for this formal defect.
Its significance is strengthened by its brevity. Chills run up my spine when I read it in the Japanese original.
The haiku is alive,every word asserts its maximum. It explains nothing,it is actual experience in the actual present. It expresses eternity in a moment, the universe in a particle; sound and sight strangely mingle in
its impact. This is the essence of haiku.
 
一見するとこの句は五つの音節を欠き、完全な形をなしていない。しかしそれは、含蓄にとんでいるがゆえに、この形式的欠点を補うに充分である。その意味が簡潔さによって強められている。
私はこの句を日本語の原文で読むと背筋がぞくぞくするのをおぼえる。俳句は生きている。
その一語たりとも他に置き換えることのできない言葉である。
 この句の内容は実際に体験したことで、説明することはない。しかしこの俳句の表現しようとした
ところは、霰の打つ瞬間における永遠であり、粒子のなかの宇宙であり、音と光景が奇妙にからみ
あう緊張感である。これこそが俳句の真髄である。

2012年、年の始の「一草庵風景」を紹介しておきます。
一草庵縁側からお城が見えます
一草庵前・大川の青サギ

2012年1月3日火曜日

一草庵だより20号

明けましておめでとうございます
平成23年も過ぎて行きました。今年こそ穏やかで幸せな1年でありますように。
12月30日発行の一草庵だより20号をお届けします。どうぞお楽しみください。

<内容>
今月の山頭火句
 うしろすがたのしぐれてゆくか
平成23年の総括
 ・琵琶謡「俳人山頭火」再現披露
 ・一草庵で初の「子どもまつり」開く
 ・倶楽部の公式WEBサイト開設
 ・シルバーと共催の俳句講座開く
 ・「俳句ポスト」と「俳句一草庵」
 ・第2回山頭火検定は全員合格
 ・山頭火ゆかりの地への旅しきり
 ・1年間のご苦労に、ひたすら感謝、感謝
平成23年度忘年会開かれる
「第5回俳句一草庵賞」
名水と山頭火
枯園の一草庵
案内人徒然ばなし
俳優斉藤真さん、ひょいと来庵
編集後記